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当院で行われる最新の治療
定位放射線治療(脳)
定位放射線治療とは、細く絞った放射線を集中的に照射する方法で、「ピンポイント照射」とも呼ばれています。頭部で定位放射線治療を行うには装置の精度が2mm以内であることが求められ、当院の放射線治療装置はこの条件を満たしています。
頭部については、頭蓋内腫瘍を含む頭頚部腫瘍と脳動静脈奇形に対してのみ行われます。
治療計画時、頭を正確に固定する特殊なプラスチックでできた固定具を作ります。通常照射時の固定具よりもさらに精密に作成します。これにより、腫瘍と周囲の正常組織を正確に同定し、正常組織を避けて放射線を照射できる最適な治療計画を作成します。
毎回、画像誘導放射線治療(IGRT)による寝台位置の補正を行い、治療計画CT撮影時と同じ体の場所を再現してから治療を開始します。
定位放射線治療(肺)
体幹部の定位放射線治療を行うには、装置の精度が5mm以内であることが求められ、当院の放射線治療装置はこの条件を満たしています
原発性肺癌の場合はリンパ節転移や遠隔転移を伴わない直径5cm以内の単発病変であること、転移性肺癌の場合は肺以外に病変がなく直径5cm以内かつ3個以内の病変であることが条件です。
この他にも、腫瘍が放射線に弱い臓器に近接していないこと、活動性の間質性肺炎を有しないこと、腕を上げた状態で60分以上の安静が可能であることなどの条件があります。定位放射線治療が適しているかどうかは、放射線治療医が診察した上で判断します。
腫瘍の位置を正確に再現するために各患者さん専用の固定具を作成します。固定具は、患者さんの状態に合わせて最適な固定具を選択します。固定具と体の位置関係を再現するために皮膚に「しるし」をつけます。
肺の腫瘍は呼吸に伴って移動しますので、呼吸モニタリング装置を使って息止めをして照射をします。息止めが困難な患者さんには、腹部を圧迫する固定具を作り、呼吸性移動の低減を図ります。また、赤外線マーカーを使った呼吸同期放射線治療により呼吸の動きに合わせて照射することも可能です。
毎回、画像誘導放射線治療(IGRT)による寝台位置の補正を行い、治療計画CT撮影時と同じ体の場所を再現してから治療を開始します。
定位放射線治療(肝)
原発性肝癌の場合はリンパ節転移や遠隔転移を伴わない直径5cm以内の単発病変であること、転移性肝癌の場合は肝以外に病変がなく直径5cm以内かつ3個以内の病変であることが条件です。
この他にも、腫瘍が放射線に弱い臓器に近接していないこと、腕を上げた状態で60分以上の安静が可能であることなどの条件があります。定位放射線治療が適しているかどうかは、放射線治療医が診察した上で判断します
腫瘍の位置を正確に再現するために各患者さん専用の固定具を作成します。固定具は、患者さんの状態に合わせて最適な固定具を選択します。固定具と体の位置関係を再現するために皮膚に「しるし」をつけます。
肝の腫瘍は呼吸に伴って移動しますので、息止めをして照射をすることがあります。息止めが困難な患者さんには、腹部を圧迫する固定具を作り、呼吸性移動の低減を図ります。また、赤外線マーカーを使った呼吸同期放射線治療により呼吸の動きに合わせて照射することも可能です。
毎回、画像誘導放射線治療(IGRT)による寝台位置の補正を行い、治療計画CT撮影時と同じ体の場所を再現してから治療を開始します。
強度変調放射線治療
腫瘍の周囲に危険臓器が隣接している場合、従来の放射線治療では腫瘍周囲の正常組織や危険臓器にも同じ線量が照射されてしまい、合併症を引き起こすことがありました。従来は各照射野を単一強度の均一な線量分布にして照射しますが、この治療方法は、腫瘍への放射線量を増やし、危険臓器への線量を減らして、これにより合併症の可能性を減らした放射線治療が可能となります。
保険医療としては、強度変調放射線治療(IMRT)を行うには、
・放射線治療を専ら担当する常勤の医師が2名以上(うち1名は放射線治療の経験が5年以上)
・放射線治療を専ら担当する常勤の診療放射線技師(放射線治療の経験が5年以上)が1名以上
・機器の精度管理、照射計画の検証、照射計画補助作業等を専ら担当する者(当院には、放射線治療品質管理士が1名)
という厳しい施設基準があり、当院は県内ではじめて施設基準に基づいた治療を行っています。
放射線を腫瘍へ集中的に照射するために、患者さんに特殊な固定具を作成します。固定具と体の位置関係を再現するために皮膚に「しるし」をつけます。
毎回、画像誘導放射線治療(IGRT)による寝台位置の補正を行い、治療計画CT撮影時と同じ体の場所を再現してから治療を開始します。
強度変調放射線治療(IMRT)は、コンピュータにより繰り返しシミュレーションをするため、通常は治療計画CT撮影から治療開始まで約1週間の準備期間が必要です。この間に計画通りの放射線が腫瘍にあたっているか放射線測定器を用いた検証作業を行い、安全性・正確性を確認しています。
画像誘導放射線治療(IGRT)
放射線治療には、放射線を決めた場所に正確に照射することが重要です。ただし放射線は目には見えず、当てる場所も体の中なので実際に目で確認することもできません。画像誘導放射線治療(IGRT)とは、治療計画時のCT画像と照射直前に撮影した患者さんの体を照合し、寝台位置のずれを求め、寝台位置の補正を行い、正確に目的臓器に照射をする治療です。当院では、治療装置を用いたCT(MVCT)を撮影して高精度に位置補正を行っています。
呼吸同期放射線治療
肺や肝など呼吸により動く臓器にある病変に対しては、患者さんに息止めをして照射することが必要です。しかし、息止めが困難な患者さんには、赤外線マーカーを使い呼吸の動きに合わせて照射をします。
これにより、照射する範囲をできるだけ小さくし、放射線があたる正常組織の範囲を小さくすることができます。