軌跡② 「自分で考える力」が身についた2年間の初期臨床研修

「自分で考える力」が身についた2年間の初期臨床研修

新潟大学医歯学総合病院 脳神経内科 早川 悠
令和8年2月執筆

はじめに - 医師としての第一歩

 私は令和5年に入職し、初期臨床研修医としての2年間を新潟県立中央病院で過ごしました。現在は県内の病院で内科専攻医として勤務しています。
 2年前、初めて研修同期や指導医の先生方と顔を合わせたときの緊張感や、これから始まる研修生活への期待は、今でもはっきりと覚えています。医師としての第一歩を踏み出す不安と責任の重さを感じながらも、「ここでどれだけ成長できるだろう」という前向きな気持ちの方が大きかったように思います。振り返ってみると、その期待に応えてくれる、非常に充実した2年間であったと実感しています。

救急外来で鍛えられた判断力

 研修期間の中でも特に力がついたと感じているのは、救急外来での経験です。上越地域の三次救急を担う新潟県立中央病院では、軽症から重症まで幅広い症例を経験できます。その多くでファーストタッチを任せてもらえたことは、私にとって大きな学びでした。
 自分自身で患者さんをアセスメントし、何が起きているのかを考え、必要な検査や治療方針を組み立てる。その一つ一つの積み重ねが、確実に力になったと感じています。迷いながらも考え続け、上級医の先生方と相談しながら診療を進めた時間は、とても貴重なものでした。診療科を問わず多様な症例を経験できたことは、現在専攻医として他科へコンサルテーションを行う際にも大いに役立っています。

「自分で考える力」を育てる環境

 各診療科においても一担当医として患者さんを受け持つ機会が多くありました。上級医の指導のもとで自分なりに考え、判断し、行動する経験を重ねることができました。
 私は、この「自分で考える力」こそが研修医生活で最も身につけるべき重要なスキルの一つであると考えています。専攻医になれば、それが当然求められますが、受け身の姿勢ではなかなか身につきません。新潟県立中央病院には、まずは自分で考え、行動してみることを後押ししてくれる環境が整っています。そして、困った時には必ず相談できる安心感もあります。この環境があったからこそ、安心して挑戦を積み重ね、確かな自信へとつなげることができました。

現在につながる2年間

 専攻医として最前線で診療にあたる現在、新潟県立中央病院での研修の日々がいかに充実し重みのある2年間であったかを改めて実感しています。上級医の先生方の診療に向き合う姿勢や、かけていただいた言葉の一つひとつが、現在の診療の中で私の大きな支えとなっています。
 目標とすべき多くの医師に出会えたことこそが、新潟県立中央病院での研修において最も大きな価値のある財産です。医師としての礎を築き、自分の将来像を具体的に描くことができたかけがえのない2年間でした。

これから研修を考えている皆さんへ

 主体的に学び、実践を通じて確実に力を伸ばしたいと考えている方にとって、新潟県立中央病院の臨床研修プログラムは、大きな成長の機会を与えてくれる環境です。自ら考え、挑戦し、支えてくれる指導医のもとで成長したい方にぜひお勧めします。