全身PET-CT
PET検査とはPositron Emission Tomography(陽電子放出断層撮影)の略で、ブドウ糖にフッ素18というごく微量の放射線を出す物質をつけた放射性薬剤(以下FDG薬剤注)を注射し、体内に集まったFDG薬剤注からの放射線をPETカメラでとらえて画像化するという検査です。
PET検査は、『多くの腫瘍細胞は正常の細胞に比べて活動性が高く、ブドウ糖を多く取り込む』という性質を利用して、がんの大きさや場所の特定、転移状況や治療効果の判定、再発の診断、放射線治療における標的体積の決定などの機能的画像診断として利用されます。
当院に導入されたPET-CT装置は、PETカメラとCTが一体となっており、1回の検査でPET画像とCT画像を同時に撮影することが出来ます。それにより、ブドウ糖代謝などの機能から異常をみるPET画像と病巣の正確な位置や形状がわかるCT画像を重ね合わせることで、より精度の高い診断を可能にすることが出来ます。
当院はデリバリーPET検査です。群馬県藤岡市で検査当日に製造されて、車両で輸送されて来るFDG薬剤注を注射します。このお薬は時間経過とともに放射能が減っていき、当院に到着してから2時間程経過すると半分以下に減ってしまうという特殊なものです。そのため、検査当日の時間の変更やキャンセルには対応できません。逆に、事故や大雪などの天災による渋滞等で薬の到着が遅くなり、患者さんにご迷惑をかけることもあるかもしれません。ご了承いただきますようお願いいたします。
前処置の必要性について
FDG薬剤は、激しい運動を行うと糖代謝が活発になった筋肉の部分に多く集積してしまいます。また食事をすると血糖値が高い状態になりFDG薬剤の集積が弱くなり、診断不能となる場合もあります。
検査の注意事項について
- 検査の前日から激しい運動(ジョギング・水泳・サイクリング・農作業・除雪作業など)、マッサージを避けてください。
- 食事は検査の6時間前までにすませてください。
- 飲み物はお茶か水(水道水)にしてください。
糖分の入った飲み物(ジュース・スポーツ飲料・乳製品・野菜ジュースなど)は避け、飴や果物も摂取しないようにお願いします。 - 糖尿病薬以外の薬は通常通りに内服してください。
- 糖尿病薬・インスリン注射は検査前6時間は使用しないでください。
※血糖コントロールが不良で、低血糖を起こす恐れがある場合は、必ず主治医に相談されますようお願いします。
検査前日・当日の食事について
| 検査前日の夕食 | 検査当日の朝食 | 検査当日の昼食 | |
|---|---|---|---|
| 午前の検査 | ○通常 | ×絶食(水のみ可) | - |
| 午後の検査 | ○通常 | △8時までに済ませる(いつもの7割程度) | ×絶食(水のみ可) |
検査当日の流れ
- 再来機で受付後、放射線科受付で診察券を出して検査受付をし、PET-CT検査室前でお待ちください。
- しばらくすると担当看護師が診察券と受付票で本人確認をさせていただきます。
- 更衣室にて検査着に着替え、問診・体重測定・血糖測定などを行います。
※時計・貴金属・エレキバン・カイロ・義歯・かつら(ウィッグ)・髪留め・携帯電話などはずして、決められたロッカーへ入れて施錠してください。 - FDG薬剤の注射を行います。その後は待機室にて1時間ほどの安静となります。
※テレビ、読書・音楽などは禁止で、閉眼して指定された部屋(待機室)にて静かに休んでいただきます。その際にペットボトルの水を飲んでいただきます。 - PET-CT検査を受けます。撮影時間は30分ほどかかり、撮影終了後は、放射線技師の指示に従い、再び待機室で安静にしていただきます。また、2回目の撮影がある場合もあります。
- 検査終了後、技師または看護師より会計伝票を渡されますので会計窓口へ行ってください。
- 検査結果は次回の外来診察日のときに主治医からお聞きください。
検査室で結果をお話しすることはできませんので、ご了承ください。
その他
- 検査のお薬は予約患者さん用に取り寄せていますので、当日のキャンセルはできません。キャンセルの場合は前日の昼までにご連絡ください。
- この検査薬は県外から当日搬送されてきます。天候や交通事情などで到着ができない、あるいは遅れることがあるかもしれません。また、検査機器のトラブルで検査ができなくなることがあるかもしれません。
- 検査日の1営業日前の10時半か12時に検査の注意事項などの再確認のお電話をさせていただくこともあります。
- 検査の費用は、3割負担の方で3万円程度です。
- PET‐CT検査ですべてのがんが見つかるわけではありません。頭部、腎臓、尿管、膀胱、前立腺など薬が多く取り込まれる部位、排泄される経路にある部位、そして、すべての臓器の微小がんなどは、発見しにくいがんです。
実際の画像
PET-CT融合画像
PET画像
MIP画像
アミロイド脳PET
どんな検査ですか?
→アルツハイマー病の原因物質と考えられているアミロイドβプラークが、脳内に溜まっているかどうかを調べる検査です。
認知症は正確な鑑別診断が必要です
認知症には様々な原因疾患があり、それぞれで治療やケアが異なります。そのため正確な診断が求められます。
日常の臨床では次の検査を行います
- 症状の確認や問診
- 血液検査
- 認知機能検査
- 画像検査(脳の萎縮を調べるMRI検査、脳の血流を調べるSPECT検査)
これらの結果を総合的に評価して、認知症かどうか、認知症であればアルツハイマー病による認知症か他の認知症かを判断します。
ただ、上記の検査では認知症の原因の判定が難しいことがあります。
アルツハイマー病と判定されたけれど脳内にアミロイドβプラークが溜まっておらす、最終的にアルツハイマー病ではないと診断されるケースや、逆にアルツハイマー病ではないと思われたのにアミロイドβプラークが溜まっており、アルツハイマー病とわかるケースがあります。
アミロイドPET検査(画像検査)により、
認知症の原因がアルツハイマー病かどうかを、より正確に診断できます。
何が分かりますか?
→脳内にアミロイドβブラークが溜まっているかどうかを、画像で確認できます。
アミロイドβプラークが溜まっている場合(陽性)
認知症の原因がアルツハイマー病である可能性が高くなります。
ただし、アミロイドβプラークが溜まっていてもアルツハイマー病による認知症になるとは限りません。アルツハイマー病以外の認知症や正常な高齢者にもアミロイドβプラークが溜まる場合があります。アルツハイマー病かどうかは、症状や他の検査結果を併せて、医師が総合的に判断します。
アミロイドβプラークが溜まっていない場合(陰性)
認知症の原因がアルツハイマー病である可能性が低いと考えられます。
前処置の必要性について
アミロイド脳PET検査では食事制限やお薬の使用制限はありません。
しかし、検査前日と当日は体に負担のかかる激しい運動や作業をお控えください。
副作用について
この検査で使用する放射性医薬品は、重大な副作用としてアナフィラキシーショック(0.2%、1000人に2人の頻度)、その他の副作用として、紅潮、血圧上昇、悪心、胸部不快感(1~5%未満の頻度)、掻痒感、倦怠感、頭痛、浮動性のめまい(0.5~1%未満の頻度)などが報告されています。また、エタノールを含有しているため、アルコールに対し強い反応を示す方はお知らせください。投与時は十分に観察を行い、副作用が発生した場合は医師により迅速に処置を講じます。
検査当日の流れ
- 再来機で受付後、放射線科受付で診察券を出して検査受付をし、PET-CT検査室前でお待ちください。
- しばらくすると担当看護師が診察券と受付票で本人確認をさせていただきます。
- 更衣室にて検査着に着替え、問診などを行います。
※金属類・義歯・かつら(ウィッグ)・髪留め・携帯電話など外して、決められたロッカーへ入れて施錠してください。 - 血圧測定などを行いながらアミロイド検査用の薬剤を注射します。
薬剤投与は1~2分ほどで終わりますが、血圧などに変化がないか数分そのままの姿勢で様子を確認させていただきます。 - その後は待機室にて1時間ほどの安静となります。
※テレビ・読書・音楽などは禁止で、指定された待機室にて静かに休んでいただきます。 - PET-CT撮影を行います。撮影時間は30分ほどで仰向けの姿勢のままとなります。
- 撮影終了後は、放射線技師の指示に従い、再び待機室にて安静にしていただきます。
- およそ20分、身体から出る放射線が減るのを待ってから更衣室にて着替えを行い終了となります。
- 検査終了後、技師または看護師より会計伝票を渡されますので会計窓口へ行ってください。検査結果は次回の外来診察日のときに主治医からお聞きください。
※検査室で結果をお話しすることはできませんので、ご了承ください。
その他
- 検査のお薬は当日のキャンセルはできません。キャンセルの場合は前日の昼までにご連絡ください。
- この検査薬は県外から当日搬送されてきます。天候や交通事情などで到着ができない、あるいは遅れることがあるかもしれません。また、検査機器のトラブルで検査ができなくなることがあるかもしれません。
- 検査日の1営業日前の10時半か12時頃に検査の注意事項などの再確認のお電話をさせていただきます。
- 検査の費用は、3割負担の方で8万円程度です。
実際の画像
陰性例、陽性例との比較
解析画像