形成外科

医師(2024.10.1現在)

職名氏名卒業年所属学会・認定資格
医長隅田 優介平成24年卒日本形成外科学会専門医
皮膚腫瘍外科分野指導医
医師藤盛 滉也平成31年卒
医師島田 慧令和3年卒
医師丸山 里緒令和3年卒

診療案内

はじめに

形成外科は外科系の診療科の一分野ですが、体の表面における先天異常の治療から、外傷・癌などで変形したり失われたりした体の表面や骨の異常を治療対象としております。これらの疾患を機能的に及び整容的に改善し、社会生活の質(QOL:Quality Of Life)を向上させることを目的に治療を行います。
全身の身体外表の異常や形態変化を治療対象としていますので、他の診療科と多くの境界領域を持ち、関連各科と協力して治療を行っております。

外来診療

外来診療は以下の日程で行っています。

月曜日火曜日水曜日木曜日金曜日
午前手術/外来外来外来/手術外来/手術手術/外来
午後手術レーザー・特殊外来特殊外来/手術手術手術

※レーザー外来は予約制となっております。上記の外来時間で一度診察後、レーザーを施行します。

対象疾患

  • 熱傷(やけど)
    小範囲から広範囲の新鮮熱傷、熱傷による潰瘍、瘢痕拘縮など
  • 顔面外傷
    顔面の皮膚軟部組織損傷(切り傷や擦り傷など)、顔面骨骨折(新鮮例及び陳旧例の修復も含む)
  • 先天異常
    口唇口蓋裂、顔面裂などの頭蓋顎顔面の異常
    小耳症、副耳、埋没耳(袋耳)などの耳介の異常
    眼瞼下垂、睫毛内反(逆さまつげ)、眼瞼内反・外反などの眼瞼の異常
    合指(趾)症、多指(趾)症、先天性絞輪症候群などの手足の異常
    漏斗胸、鳩胸、臍突出症(出ベソ)、陥没乳頭などの躯幹の異常
  • 母班、血管種、良性腫瘍
    顔面・体表の各種皮膚良性腫瘍(ほくろ、いぼ、粉瘤など)、脂肪腫などの軟部腫瘍、赤あざ、青あざなど
  • 悪性腫瘍及びそれに関連する再建
    癌切除後の広範囲組織欠損に対する再建、乳癌切除後の乳房再建
  • 瘢痕(拘縮)やケロイド
    外傷、熱傷や手術などによる変形、瘢痕やケロイドなど
  • 潰瘍
    難治性潰瘍、褥瘡(床ずれ)で手術が必要なもの
  • その他
    後天性眼瞼下垂、顔面神経麻痺、腋臭症(わきが)、陥入爪や巻き爪など

特色

上越地域で形成外科医が常勤する唯一の病院です。
形成外科学会認定施設として登録されています。
形成外科全般にわたり診療を行っておりますが、特に以下の治療に力を入れています。

① 皮膚悪性腫瘍(皮膚癌)

主に地域連携を通じて近隣病院、医院からご紹介いただくことが多く、近年患者さんが増加しています。皮膚科と協力して治療を行っていますが、当科では主に手術を担当します。根治を目指すことはもとより、特に顔面の腫瘍を治療対象とすることが多いため、できるだけ整容面を損なわないよう、きずあとが最小限になるように配慮して治療を行っています。

② 乳癌に対する乳房再建

乳癌の治療によって失われる乳房の形態をできるだけ元の形に復元する手術になります。外見を整えるという観点だけではなく、乳がんの治療方針に沿って選択する必要があり、乳腺外科と協力し治療を行っています。以前から行われていた自家組織による再建に加えて、人工物(エキスパンダー、インプラント)による再建が保険適応になりました。当院はエキスパンダー/インプラント実施施設として認定されています。患者さんにより適した方法は異なるため、治療内容について十分説明し、相談のうえ治療方針を決定しています。すでに乳癌の手術を受けられており今後の再建を希望される方も遠慮なくご相談下さい。

③ 眼瞼下垂(まぶたが下がっている、上がりにくい)

眼瞼下垂とは上まぶたが十分に挙がらない状態のことです。頻度の高いものとして、腱膜のゆるみによりまぶたを上げる筋肉が効きづらくなる腱膜性眼瞼下垂があります。加齢やコンタクトレンズの長期使用、まぶたへの刺激が原因と考えられています。また、眼瞼皮膚弛緩症といい、加齢によりまぶたの皮膚が弛緩してたるみ、視野を傷害している場合もあります。眼瞼下垂があると、眉毛を上げる筋肉(前頭筋)を使い、まぶたを上げようと代償するため、常に額にしわがより、頭痛、肩こり、疲労などの原因になっている場合があります。眼瞼下垂手術によりまぶたが上がりやすくなることで、このような症状も改善することがあります。主な手術は眼瞼の余分な皮膚を切除し、眼瞼挙筋腱膜を引き出し、瞼板に縫合固定する方法です。保険診療で治療が可能です。

その他

美容外科は原則として扱っておりませんが、ご相談に応じることは可能です。

診療実績